2009年5月22日 (金)

ブラームスの間奏曲

生きている事を実感するにはどうしたらよいのか、やりがいや生きがいがある人は気にしなくて良いだろう。

ニーチェの教えるように、生きていることを肯定した一瞬でもあれば、生きていることを実感できることは間違いないだろう。

だが、そこまで大げさではなくても、「死んではいないこと=生きていること」ということで、生きていることを実感することが出来るのではないかと思う。

そんな気持ちになったとき、取り出して聴くのがブラームスの作曲した3つの間奏曲作品117である。
これはピアノ曲でグールドの演奏が有名だが、アファナシエフを聴くことが多い。
アファナシエフは、とてもスローなテンポでこの作品を弾く。まるで、死に至るときを体験しているような気分になって、そのことによって、「まだ死んでいないんだな」と実感することが出来るのである。

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2007年12月 7日 (金)

趣味の音楽

先日、結婚式を挙げました。
クラシックファンとして、披露宴で流すBGMにこだわってみました。
この場を借りて、どんな音楽をBGMにしていたのかを書かせてほしいと思います。

1.ワーグナー ローエングリン序曲 メンゲルベルグ
  バイエルンのルードヴィヒ2世がワーグナーに嵌まるきっかけとなった曲です。
  これは1927年の録音で、レコード盤を針がこする音も入っているのですが、濃厚な味付けの演奏で、披露宴の雰囲気も含め、琥珀色の雰囲気も醸し出せればと思いました。
  メンゲルベルグの演奏は、一つは入れたいと思っていました。
2.ブラームス 交響曲第4番より第2楽章 ムラヴィンスキー
  渋いブラームスの音楽は、会食にあうのではないかと思います。ムラヴィンスキーの完璧な演奏で、ということで。
  有名な1973年録音でも、ミスが無いゲネプロ版を使いました。
3.フィンジ 弦楽とピアノのためのエクローグ
  フィンジは、どうしてもっと有名にならないのか不思議な作曲家です。美しいメロディで、少しお涙頂戴な曲を作りました。今回はピアノ協奏曲の第2楽章に使うつもりだったが未完となり、独立させたこの曲を使いました。披露宴の進行上、ちょうどクライマックスで、BGMが切られてしまったのが残念。
4.シューベルト 交響曲第8番より第2楽章 ヴァント
  歓びも悲しみも超越した純白の世界の音楽だと思います。死後、天に上るときの歩みはこんな感じなんだろうなと。
  ケンペやバルビローリの演奏も良いのですが、より純白度が高いヴァント晩年のミュンヘンフィルとの演奏にしました。
5.マーラー 交響曲第6番より第2楽章 テンシュテット
  マーラーの書いた最も安らぎに満ちた音楽。癌から復活した後のテンシュテットの入魂のライブ録音を使いました。
6.ブラームス 交響曲第3番より第3楽章 クナッパーツブッシュ
  CD店でBGMでかかっていて、思わず足が止まってしまった演奏。シューリヒトの枯淡と迷ったのですが、クナのスケールの大きな方を選んでみました。会場では、どちらでも変わらないだろうと思いますが。

クラシックファンの方には、濃厚な選曲ということが理解いただけるのではないかと思います。

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2007年11月11日 (日)

リパッティの最後のコンサート

33歳で亡くなったリパッティというピアニストの最後のコンサートのCDを購入した。
このコンサートは、不治の病に犯されたリパッティが最後の力を振り絞って行ったもので、後半に予定されていたショパンのソナタは、結局弾くことが出来ず、代わりに「主よ人の望みの喜びよ」を弾いたのだという。

1950年の演奏なので音質はモノラルだが、モーツァルトのピアノソナタ第8番を聞いて、ため息が出てしまった。
モーツァルトの「疾走する悲しみ」を、とても感じられる演奏だ。純粋に美しい。純白の世界である。33歳という若さは、けして死に対して悟りきってはいな い。まだ弾きたいのだ、という意志が感じられる。しかし、本人も聴衆もきっと、それがかなわないということがわかっているのだ。

以降のショパンのワルツ集は、演奏が乱れてくるという話をきき、つらそうで聴くことが出来ないでいる。ただ、CDに収められていない最期の「主よ人の望みの喜びよ」は聞いてみたい気がする。

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